5-04 スピティへの道 04

〈2002年5月22日〉

 僕は懲りもせずスピティ地方へ行こうとしていた。

 1ヵ月ほど前に聞いた崖崩れの復旧は終わっているようだった。
 しかしまだあちこちの道は崩壊し、崩れた土砂の上をバスが無理やり乗り越えていくような状態だった。
 ガードレールもないのでいつ谷底へ転落してもおかしくないような状況下でのバス移動を経て、州都シムラからレコンピオまで11時間ほどかけてなんとか崖下に落ちずに辿り着くことができたのが昨晩のことだ。
 ようやく、スピティの玄関口に立てたのだ。